「友達はつくるものではなく、できるもの」――とある心理学者の言葉から考える
あるニュース記事で、大人の交友関係について語る心理学者の話が印象に残りました。
その方は「友達というのは『つくろう』としてできるものではなく、自然に『できる』ものだ」と語っていました。特に中高年や大人になると、友達づくりに対して意識的になりすぎることで、かえって関係を築くハードルが高くなってしまうこともあるようです。
その記事では、共通の趣味や学びの場に身を置くことが自然な交流のきっかけになると紹介されており、たとえば「そば打ち教室での会話」や「地域の講座での雑談」が、新しい人間関係を育てるケースとして挙げられていました。
この話は、仮想空間やオンラインの交流にも通じるものがあると思います。例えばVRChatなどのオンライン環境では、単に人が多いパブリックワールドに行くだけでは友達はなかなかできません。リアルでも駅前の広場に行って誰かと仲良くなれるわけではないのと同じですね。
では、知識が浅かったり、初心者だったりする人が、どうすれば自然と交流できるようになるのか。以下ではそのための5つの工夫をまとめます。
友達ができやすい!VRChatの「テーマ・目的のあるイベント」
VRChatでは、何となくパブリックワールドに入るよりも、「明確な目的」や「共通のテーマ」があるイベントに参加した方が、友達ができる確率が高いです。
1. アバター集会(販売アバターの改変を見せ合う)
- 同じアバターを使っている人が多く、話題に困らない
- 「その服どこで手に入れたの?」「どうやって改変したの?」など会話が自然に生まれる
- 初心者でも「教えてください」と言えば歓迎される雰囲気
2. 自作アバター集会
- 自分でアバターをつくった人が集まる、クリエイター寄りのイベント
- 初心者も歓迎されやすい、試作中でもOK
- 「どこで詰まった?」「どうやって作ったの?」など、技術的な雑談も豊富
3. 仕事関係の集会
- 医療・教育・福祉など、現実の仕事に関連する人が集まる
- 職種共通の悩みや喜びなど、リアルなトピックで深い話がしやすい
- 知識が浅くてもOK。聞く側でも歓迎されやすい
4. ゲームワールドで遊ぶ集会
- 脱出ゲーム、ミニゲーム、謎解きなどをみんなで遊ぶ
- 自然に声をかけ合えるので、初対面でも関わりやすい
- 「また一緒に遊ぼう」となりやすく、フレンドにつながりやすい
5. 音楽・雑談イベント
- ライブ、DJイベント、弾き語り、セッションなど音楽を介した交流
- 雑談イベントでは「話すこと自体」が目的なので、参加者の交流意欲も高い
結論:雑談だけのワールドより、目的ある場が友達を生む
友達をつくるのではなく「自然とできる」ためには、話すきっかけのある場所に行くのが一番の近道。
- 共通の話題がある → 会話がしやすい
- 同じ目的で集まっている → 信頼関係ができやすい
- 何度か会う → 顔見知りから友達へ
特別なスキルや知識がなくても、テーマのあるイベントや集会に参加することで、
あなたの世界はゆっくりと、でも確実に広がっていくでしょう。
VRChatで知識が浅くても交流しやすい場所をつくるための5つのポイント
1. 初心者歓迎の雰囲気づくり
- 「初心者歓迎」や「初めての人もOK」を明確に打ち出す
- 難しい言葉を避けて、わかりやすく親しみやすいトーンで会話を進める
- 質問や雑談がしやすい空気を意識的につくる
2. 安心・安全な空間の確保
- 攻撃的・排他的な言動を防ぐルールやマナーの整備
- モデレーターや運営スタッフによるサポート体制
- 相手を尊重しあえる文化の醸成
3. 共通の趣味・関心を起点とする
- 趣味の部屋やグループを作ることで、自然な会話の糸口が生まれる
- 知識レベル別に「初心者ルーム」「ゆるく話す部屋」などを設ける
- 定期的にイベントや雑談会を開いて「顔見知り」を作る機会を増やす
4. 自然な関係を重視するマインドセット
- 「友達をつくらなきゃ」と意気込みすぎない
- 雑談の中からつながりができることを信じて、リラックスして交流する
- 無理なく続けられる関係が一番大事
5. 学びと交流のバランス
- 知識を共有するだけでなく、雑談やゆるいトークの場も設ける
- 「話についていけるかな」と不安な人も、日常の話題やちょっとした質問から関われるようにする
まとめ
「友達は自然にできるもの」という考え方は、仮想空間・リアル空間を問わず、多くの人にとって気持ちを軽くしてくれる視点です。
知識が浅くても、初心者でも、安心して入れる場があれば、人とつながるチャンスは十分にあります。
あなたが提供する場が、そんな“つながりのきっかけ”になれば、自然と人は集まり、交流は広がっていくでしょう。