仮想世界で癒され、現実で生きるために 〜VRChatとの向き合い方〜
現実で人と会って話すのが難しい、心が疲れてしまった…そんなときに、VRChatのような仮想空間が「もうひとつの居場所」になることがあります。
この記事では、筆者自身の体験を通して、VRChatとの適切な向き合い方についてお話しします。
VRChatとの出会いは、偶然だった
今から約4年前、別のVRSNSで出会った医療従事者の方から「VRChatという面白い世界があるよ」と教えてもらったのがきっかけでした。
そのときは、「遊び感覚でVRを体験してみたい」という気持ちだけで、特別な目的があったわけではありません。
ボイスチャットに踏み出す緊張
VRChatで初めて自分の声を出すという体験をしたとき、緊張で手が震えていたのを今でも覚えています。
でも最初に出会ったのは、ネコの着ぐるみ姿のとても優しい人。基本的な操作を丁寧に教えてくれて、心がスッと落ち着きました。
心が折れそうだったとき、救ってくれた仮想世界
ある時期、仕事のストレスでメンタルが限界に達していたことがありました。
そんなとき、VRChatで出会った誰かが、ただ話を聞いてくれた——それだけで心が少し軽くなったんです。
現実で誰かと話すには、相手の都合や時間を気にしないといけない。
VRなら、もっと気軽に「今の気持ち」を共有できる。
「人と話せるって、やっぱり素晴らしい」。そう思わせてくれたのは、仮想の世界でした。
依存の危険も、そこにはある
心が癒される反面、VRChatに入り浸ってしまう時期もありました。
- 会話が楽しすぎて睡眠時間を削る
- 周囲には「ショートスリーパー」と思われていた
- アルコールにも依存していた
当時はなるべく人に迷惑をかけないようにしていたので、トラブルは起きませんでしたが、今振り返ると、明らかに心身のバランスを崩していました。
現実に戻ろうと思えた理由
ある日、ふと思ったのです。
現実へのリカバリー:私がやったこと
- 睡眠時間をきちんと確保する
- ストレスの強すぎる職場を辞めて転職
- 「自分を大切にする」という意識を持つ
VRの居場所が、現実に戻るためのエネルギーになったことは間違いありません。
今のVRChatとの付き合い方
今でもVRChatは続けていますが、「現実を優先する」というルールを持つようになりました。
バランスを取るための3つのマイルール
- リアルで話せないことも、身バレしない範囲で相談できる関係性を作る
- リアルの自分を必ず優先する
- 生活リズムをVRに左右されない(寝る時間になったら絶対寝る)
VRChatは今や、「心を整える場所」であり、「第二の居場所」。
でも、本当に生きているのは現実の自分だということを忘れないようにしています。
同じように悩むあなたへ伝えたいこと
VRChatに救われた人はたくさんいると思います。
でも、その温かさをずっと仮想世界にだけ求めてしまうと、前に進めなくなることもあります。
だからこそ、伝えたいことがあります。
- リアルの自分を変えないと、本当の幸せには届かない
- 自分を変えるのは、自分しかいない
- 仮想の友人は支えになってくれるけれど、現実に変化を起こすのはあくまで自分
仮想世界も、現実世界も、どちらもあなたの人生の一部。
どちらかを否定せず、両方の世界でバランスよく生きることが、自分を大切にすることにつながります。
まとめ:あなたの世界は、ひとつじゃない
VRChatは癒しを与えてくれる仮想の居場所。
でも、そこで得た温かさや自信は、現実の自分の人生に活かしてこそ本物になります。
仮想世界で癒されることも、現実で生きることも、どちらも大切。
どちらも、あなたが生きている証です。
どうか、現実のあなた自身を、もっと大切にしてください。