コミュニケーションの理想と現実:ギブアンドテイク
人間関係における理想は、「自然と助け合える関係性」かもしれません。しかし現実はそう簡単ではなく、多くの場面で「ギブアンドテイク」が求められます。
ギブアンドテイクはドライ?と思っていた
かつて私は、「ギブアンドテイク」という考え方にドライさを感じていました。
本来、助け合いはもっと自然なものだと信じたかったのです。
しかし、その「自然な助け合い」こそ、実はかなり高度なコミュニケーションスキルが必要だということに気づきました。
なぜ自然な助け合いが難しいのか
- 相手の状態や気持ちを察する共感力が必要
- 信頼関係の土台がないと成立しづらい
- 自己主張と配慮のバランスが求められる
このように考えると、まずは「ギブアンドテイク」から始めるのが現実的だと感じるようになりました。
自己肯定感の低さが「ギブ」を阻む
自己肯定感が低いと、「自分には与えられるものがない」と思い込み、誰かに何かを頼むことすら難しくなります。
これは決して珍しいことではありません。むしろ、「お願いすること=迷惑をかけること」と感じてしまう人は多いのです。
その結果どうなるか
- 頼れずに一人で抱え込む
- 孤立感が増し、さらに自己評価が下がる
- 負のループに陥る
だからこそ、「まずはできることを提供する」という姿勢が大切になってきます。
徳を積む:自分にできることをする
自分に大きなスキルがなくても、「雑務」「小さな気配り」「一言の声かけ」など、
誰かの助けになることはたくさんあります。
例えばこんなことから始めよう
- 落ちているゴミを拾う
- 困っている人に声をかける
- ちょっとした作業を代わってあげる
これらはすべて「お願いゲージを貯める行動」になります。ギブの実績を少しずつ積むことで、自信も育ち、自然とテイクもできるようになります。
「帰属意識」で自己肯定感を補っていた話
自分に自信がなかった私は、「ロイヤリティ(忠誠心)」を高めることで、関係性を保とうとしていました。
「自分はこの場に必要な人間なんだ」と思いたくて、必要以上に貢献しようとしたのです。これは一つの手段ではありますが、度を超えると自分がしんどくなるのも事実。
無理しすぎないために
- 「ギブしたら、1つはお願いしてみる」習慣を作る
- 「頼ることも信頼の表現」と理解する
- 相手の反応ではなく、自分の行動を評価軸にする
まとめ:まずは誰かのために動いてみよう
コミュニケーションは、最初から理想形を目指さなくていいんです。
まずは「ギブアンドテイク」でバランスをとりながら、少しずつ自分の心と行動を整えていくことが大切です。
最初の一歩は、「誰かのためにゴミを拾う」ことでも良い。
恩を売るとか、見返りを求めるのではなく、「自分は人の役に立てる存在だ」と確認するためにやるのです。
そして、その小さな行動の積み重ねが、いずれ“自然な助け合い”を生み出す土壌になるはずです。
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