ココロノート処方箋

優しさに疲れたあなたへ:親切でありながら自分を大切にする5つの工夫

優しさに疲れたあなたへ:親切でありながら自分を大切にする5つの工夫

「いい人でいたい」「人を傷つけたくない」
そんな思いで気を使い続けるうちに、気づけば自分が擦り減っている──
こんなふうに感じたことはありませんか?

気配りや配慮は本来、素晴らしい心のあり方のはず。
でも、それが疲れやストレスとして積もってしまうのは、「自分の選択を否定してまで親切を優先してしまう」からかもしれません。

この記事では、自分を大切にしながら人にも優しくするための5つの工夫を、実践的な視点で紹介します。


1. 「できる範囲の親切」にとどめる

親切は義務でも正解でもありません
「自分に余裕があるときに差し出す贈り物」と考えてみましょう。

  • 頼まれごとがあったとき、即答で「いいよ」と言わず、今の自分の状態を確認
  • 「今日立て込んでて…いつまでに必要?」と尋ね、“応じられる範囲”を探る
  • 可能なら「明日の午前なら少し時間が取れそう」と伝える

“どこまでなら無理なく応じられるか”を丁寧に見極める。これだけでも、疲れ方は大きく変わります。最近やっとこのような思考が出来るようになりました。


2. 他人の期待より「自分の感覚」を信じる

「最近そっけないね」と言われたときに、すぐに謝ってしまう癖はありませんか?
大切なのは、「自分がどう感じているか」という軸を持つことです。

  • 「ごめんね」と即謝る前に、自分に問いかける:「私は今、どうしたい?」
  • 「最近は自分の時間を大切にしていて、少し距離が空いたかも。でもあなたのことは大事に思ってる」など、自分の選択を否定せずに伝える

他人の期待に応えるより、自分の感覚に誠実であること。
それが、心を消耗させないコミュニケーションの第一歩です。これは非常に難しい、まだ相手の感情に応えてしまいがち。


3. 休むことを「優先順位の高い予定」にする

「空いた時間に休もう」と思っていませんか?
それでは、いつまでも休めません

  1. 週に1日は“予定を入れない日”として先にブロック
  2. 誘いを断るときは「その日は予定があって」と伝える(休息も立派な予定)
  3. 「人に優しくするには、まず自分のエネルギーが満ちていること」が大前提

休息=後回しのことではなく、前提条件。
まず自分の余白を作ってから、他人に配慮する順番を意識しましょう。


4. 断ることは、冷たさではなく誠実さ

ノーと言えずに引き受けて、後で疲弊したり、イライラしたりしていませんか?
それは優しさではなく、自己犠牲の形をした不誠実さです。

  • 「今はちょっと疲れてて、自分のケアに時間を使いたい」
  • 「また元気なときに会えたら嬉しい」

正直に断ることは、むしろ相手への誠実な態度。
無理をして笑うより、本音で断れる関係のほうが、長く続きます。


5. 自分にも「優しい言葉」をかける

誰かのミスには優しくできるのに、自分の失敗にはつい厳しくなっていませんか?

  • 「今日も疲れてるのによく頑張ったね」
  • 「あのときの選択は、ちゃんと考えた上でのことだった」
  • 「完璧じゃなくても、大丈夫」

自分の選択を否定せず、味方するような言葉をかける
それが、“心の体力”を取り戻すセルフケアになります。


おわりに:親切と自己犠牲は違う

優しさと我慢を混同してはいけません。
親切さが、自己犠牲の上に成り立ってしまっているとき
そこには必ず「疲れ」「怒り」「すり減り」がついてきます。

だからこそ大切なのは――

  • 自分の選択を否定しないこと
  • 自分の感覚を信じること
  • 人に与えるためのエネルギーを、自分に満たしておくこと

このバランスを意識するだけで、「人に優しく、自分にも優しい生き方」がぐっと現実的になります。

この記事が、あなた自身を大切にするきっかけになりますように。

ABOUT ME
siratama
SIRATAMA(しらたま)です 医療従事者の理学療法士をしています。医療福祉の現場経験が沢山ありますので事業所による働き方や転職についての発信をしています。趣味のピラティスでは資格取得、メタバース分野でも体を動かす健康についても活動中です。多趣味で雑記の記事も投稿中